雨とメコンと少数民族〜Chiang Rai

ワット・チェット・ヨート

チェンマイからチェンラーイへ。いよいよ北上の旅が始まる。まずは、バスでラーンナー王国の旧都チェンラーイへ。日本人宿に宿泊した。

2008/08/04(Mon:第5日)なごみのチェンラーイ<チェンマイ 晴れ チェンラーイ 曇りのち雨>

チェンラーイ市内観光(ワット・プラ・シン、ワット・プラケーオ、ナイトバザール)
チェンマイ・アーケード・バスターミナル11:45-(Green Bus)-14:50チェンラーイ・バスターミナル〜Tourist Inn
アーケードバスターミナル
朝食<下左>は例によって、美味しいスープ<下左中>を楽しみにする。あとは適当なものでお茶を濁す。チェックアウト前に、ピン川<下右中>(註1)まで散歩する。戻ってきたら、汗だくであった。(註1…Mae Ping。チャオプラヤー川の支流。)

本日の朝食 宿で一番美味しかったスープ ピン川に架かる橋 乗ったトゥクトゥク

チェックアウトし、荷物を担ぎ、隣のホテル前に止まっているトゥクトゥク<上右>と交渉。交渉するのは、トゥクトゥクの元締めのような人物で、ドライバーはまだ童顔の中国系タイ人である。バスターミナルまでは60バーツ。言い値は80バーツだったが、すぐにディスカウント。チェンマイのトゥクトゥクはバンコクのトゥクトゥクのように、サイドから乗り込むタイプ。かなりくつろいで座ることができるが、座席が高めにセットされているため、前の景色がまったく見えず、どこを走っているかわかりにくい。横と後ろはよく見えるのだが。

チェンマイのバスターミナル バスターミナルの待合室 僧侶は敬われている

アーケード・バスターミナル<上左>チェンラーイ(註2)行きの便を探す。昨日旅行会社で調べたところでは、Green Busというところが、VIPと1等エアコンを走らせている。その窓口では、コンピュータ管理されたチケット販売する。すでに11:45の便しかないという。11:30にも、便が見えたが、これは普通バスらしい。いったん引き下がり、別会社のチェンラーイ行きをあたってみたが、ないらしい。結局、11:45の便ということになったが、ここで2時間も待つこととなった。その間は、音楽を聴いて過ごす。待合室<上中>には僧侶専用席<上右>があることがわかる。(註2…Chiang Rai。人口約23万。メンラーイ王の町という意味。)
1等エアコンバス
出発30分前くらいに、乗り場に向かうとバス<下左>が到着していた。チェンマイ始発のゴールデントライアングル(註3)行きらしい。荷物を預かってもらい、座席を確認したあと、有料トイレへ。3.0バーツ。そのあと、バスの近くで弁当<下左中>を購入。パックされたスープなしのクァイティアオ(註4)車内<下右中>で出発前に食べてしまった。唐辛子と砂糖の袋もつく。15バーツでまあまあの味。(註3…Golden Triangle。タイ、ミャンマー、ラオスの国境エリアで、中国国民党の敗残兵がこちらに逃げ込み、中国反抗の資金としてケシ栽培を行っていた。現在はそのボスクン・サーがミャンマー政府に投降したため、麻薬ビジネスは下火になったらしい。)(註4…Keaw Tyoe。米から作った平麺。太い順にセンヤイ、センレック、センミーと呼ぶ。)

1等エアコンバス クァイティアオ弁当 バスの中 バス料金に含まれる

バスは5分遅れくらいで出発。すぐに女性アテンダント(註5)ミネラルウオーター<上右>を配り、その後パックのクッキー<下左>も。チェンラーイ方面へは、山道となる。上り坂ではめっきりとスピードが出なくなり、パワーがない。1時間半くらいで、小休止となる。トイレには行かなかったが、ガム6.0バーツと、肉まん<下左中>10バーツを購入。バスには日本人が3人ほど乗り込んでいた。(註5…タイの長距離バスには乗務員が乗車している。普通バスでは料金徴収の車掌と同じ役目だが、それ以外では、食べ物を配ることもあり、ほとんど航空機のアテンダントと同じ役割である。)

これも配られる なかなか美味い チェンラーイに到着 サムローで宿まで

チェンラーイのバスターミナル<上右中>には約3時間で到着。だが、行くべき方向がわからない。結局、人力のサムロー<上右>(註6)が近づき、日本人経営の宿「ツーリストインだな?」と念を押され、乗り込んだ。まあいいだろう。歩いても到着できる距離だったが、バンコクやチェンマイと違い、ほとんどタイ文字の表記なので、仕方ない。料金は20バーツ(註6…Saam Roa。三輪車の意味。広義的にはトゥクトゥクもサムローの一種だが、個人的には人力三輪タクシーをそのように呼んで区別したい。)
日本人宿
この宿は日本人男性大久保さんとタイ人の奥さんの経営である。部屋<下左>を見せてもらい、ファン、ホットシャワー、トイレ付きの部屋200バーツに決定。エアコンもあるが、これは追加料金を払い、動かせるようになるが、チェンラーイも涼しいのでファンで十分。また、泊まるとミネラルウォーター<下中>が1本もらえる。共有スペースには無言でパソコンをたたく黒いシャツの長髪日本人男性とその連れかスキンヘッドのやはり黒シャツの男性が情報ノートを眺めていた。後者も無言。また、同じような時間に60代以上と思われる日本人男性3人組もチェックインした模様。

宿泊した部屋 料金に含まれる チェンラーイのバスターミナル

ともかく、荷物を簡単に整理し、観光へ。まずは、バスターミナル<上右>に戻り、翌日のチェンコーン(註7)行きをチェック。便はかなりある。ただし、かなり小さなバスで荷物はどうするんだろうと、思った。(註7…Chiang Khong。メコン川に面した国境の町。人口6万。対岸はラオスのフアイサイ。)
チェンラーイの寺
地図を頼りに市街の北側にある寺へ。チェンラーイはラーンナー王国のチェンマイの前の首都であったところである。とはいえ、観光的な要素は少ない。チェンラーイのランドマークである時計塔<下左>は改修中であった。まずはワット・プラ・シン<下左>(註8)へ。(註8…Wat Phra Sing。かつてプラ・シン仏が置かれていた寺院。)

時計塔 ワット・プラ・シン 口元に注目

ワット・プラ・シンはチェンマイにも同名のものがあるが、兄弟寺の関係である。ここには、ちょっとなまめかしいレリーフのような仏像<上右中>が本堂の外壁にあった。なんと、その口元には紅をさしたように赤く着色されている。また、装飾の美しい山車<上右>のようなものもあった。

供え物 コック川 ワット・プラケーオ カナダ製

もう一つの寺院はワット・プラケーオ(註9)。このあたりは寺院が多いためか、商店などで供え物<上左>を売っている。また、コック川<上左中>(註10)にも近いので、川も見てきた。ほとんど観光客もなく、ゆっくりと見た。ワット・プラケーオ<上右中>にはあのエメラルド仏(註11)が収められていたこともあるという。ここにも同じようなひすい製の仏像<上右>があるが、ラーマ9世(註12)の母親の90歳の誕生日を記念し、バンコクのエメラルド仏とほぼ同じ大きさに作られたコピーなのである。その建物を出ると、僧侶<下左>が池の藻を掃除していた。さらに奥に行こうとするが、僧坊になっていて、犬に吠えられる。入り口近くでカメラに興味を示した小坊主4名<下左中>をスナップ撮影する。(註9…Wat Phra Kaew。現在バンコクにあるエメラルド仏はここにあった。)(註10…Mae Kok。メコン水系の河川で、チェンセーンでメコン川に合流する。)(註11…Phra Kaew。インドやセイロン島を経てタイに流れ着いたといわれている。アユタヤからカンペーン・ペット、さらにチェンラーイに持ち去られ、ビルマの戦火を避けたセーターティラート王がルアンパバーンに持ち去り、さらにヴィエンチャンに移された。1779年ラーマ1世がヴィエンチャンを攻撃した際にこれを持ち帰り、現在はバンコクのワット・プラケーオにある。色合いからエメラルドのようなな感じがするが、実際にはひすいを用いられている。)(註12…Bhumibol Adulyadej。チャクリー朝9代目の現国王。)

池掃除の僧侶 本日のベストショット 露天 フルーツ屋台

チェンラーイでも夕方近くになり、露店や屋台<上右中、上右>が出ていた。ワット・ムーンムアン<下左>はその露店街が始まるあたりにあった。中には、野ざらしではあったが淡く色の付いた仏像群<下左中>があった。中心部の時計塔近くである。ここから、宿方面に戻る。別の道を通るが、意外に日本語の看板なども見かける。宿のすぐそばにあるワット・チェット・ヨート<下右中>(註13)も覗いていく。本堂では僧侶たちの夕方のお勤め<下右>の最中であった。(註13…Wat Jet Yot。7つの仏塔という意味。)

ワット・ムーンムアン 印象的な仏像 ワット・チェット・ヨート 本堂にて

ナイトバザール

雨のナイトバザール 独特の柄 タイの廉価版ビール 日本の味

やや暗くなってきて、ナイトバザール(註14)と夕食に出かける。宿を出たとたんに雨である。持参の折り畳み傘をこの旅で初めて使った。まずは、バスターミナル裏のナイトバザールへ<上左>。あいにくと雨でやはりチェンマイとは規模が違うなと思う。だが、ここは山岳民族の製品<上左中>などはチェンマイのナイトバザールよりも豊富だとのこと。雨は降り止まず、夕食を取ることにする。結局、宿の近くへ。ここのRamen Asia Cafeという店で、ビアリオ<上右中>(註15)焼き餃子<上右>カレーライス<下左>を頼む。宿近くからバスターミナルにかけては、日本食、韓国料理店が目立つ。カレーと餃子は紛れもなく日本の味。235バーツ。先客に日本人のおじさんがいて、「旅行ですか?」と当たり前のような声をかけられた。(註14…チェンラーイのナイトバザールはバスターミナルに隣接し、ほぼクルマが入ってこないエリアにある。チェンマイの喧噪とはうってかわり、それほどはツーリスティックではない。)(註15…Beer Leo。ビアシンと同じ会社で製造しているビールで、低価格で販売されている。)

味噌汁付き 再びナイトバザール ダンス 弾き語り

その後、ネットカフェに行く。ブログに記事を上げる。25バーツと安い。店を出ると雨がやんでいた。カメラにストロボをつけ、ナイトバザール<上左中>へ。じっくり歩いてみると、フードコートや、ステージ<上右中、上右>も2か所あった。コンビニでコーヒーを買って戻る。18バーツ。コーヒーはやや高い。<Next→メコンの流れ>

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