雨とメコンと少数民族〜Luang Namtha

ルアンナムター

フアイサイからルアンナムターへと移動。あまり期待しない町であったが、規模の大きな市場があった。夜はピンカイをつまみにビアラオ。

2008/08/06(Wed:第7日)快適国道3号線<フアイサイ 曇り ルアンナムター 曇り>

フアイサイ9:40-(Minibus/Natural Travel)-13:30ルアンナムター〜Manychan Guest House
* ミニバスは旅行会社主催のもの。
ちょっと失敗の朝食
屋上に上る。ここで朝食を取るのだが、まだ用意ができてなく、向かいの店で簡単なものを取る。今日のメコン<下左>は穏やかそうである。迫りくる山には雲がかかっているが、まあ大丈夫そうな天気である。バゲット(註1)と目玉焼き、コーヒーという朝食セット<下左中、下右中>20,000キープ。コーヒーには練乳が入っている。(註1…ラオスはフランス領だったこともあり、比較的美味しいフランス風のパンを作ることで知られている。ただ、最近はその味が落ちているとの話も聞くが。)

屋上から バゲットと目玉焼き 練乳入りコーヒー 干してあるティップカオ

この店に入ったあと、その隣が麺の店であることに気づく。残念である。ちょっと通りに出ただけだが、カオニャオを入れるティップカオ<上右>(註2)と呼ばれる竹の籠なども見かける。また、ちょっと珍しいトゥクトゥク<下左>も目撃した。どうやって輸入したのか果たして自作なのか、バンコクやチェンマイにあるようなトゥクトゥクも見かける。また、珍しく、右ハンドルのトラックなどもあった。部屋に戻り、荷物をパッキング。それにしても、トイレの水を流すと止まらなくなってしまう。タンクのふたを開けると、浮き球を支えるところが折れていて、しょうがないので、バンドエイドを使い補修しておいた。(註2…餅米を入れる竹製のおひつ。ラオス人は遠くに出かけるときにも、これに餅米を入れて弁当のように持ち歩く。)
ラオス北上開始

トゥクトゥク 快適空間だったが…

チェックアウトし、レセプションの前で迎えを待つ。予定は、9:00とのことだったが、昨日チケットを購入した旅行会社の男性が呼びに来たのは、9:30であった。ミニバスとは大型のワゴン車<上右>で、荷物は後ろに。そのかわり最後尾の席は背もたれがほぼ垂直状態である。中国人3名、子連れのスイス人3名、ヨーロッパ系のカップル2名という構成。最後尾が空いていて、中国人と真ん中の席を挟み対峙した。
ワゴンはスタートしたものの、なぜかフアイサイをぐるっと一周してきて、元のところに戻る。このときにわかったが、メインストリートはメコンの下流方向に一方通行なのである。まだ客がいるらしい。やってきたのは、やはりイタリア人のカップルで、すでに空席は1つしかないところに、強引に乗り込んできたのである。男性の方が座席のない部分に座ったが、「席がないので料金を負けろ」と交渉している。荷物も置き場がなく、自分たちのザックを空いたスペースに並べ、その上に座ることとなった。まったく、これで窮屈になってしまったではないか。しかも、男性の方はちょっと体臭がきつかった。
ガソリンを給油。さらに、乗客名簿のようなものをチェックポイントに提出。こんなことで実質の出発は10:30くらいであった。
国道3号線(註3)はおそらくラオスで最も整備された道である。交通量も少なく、なかなか快適。だが、途中土砂崩れのある箇所も。半ば強引に建設されたところらしく、山を崩して作ったところは、斜面がまったく補修されていないのである。(註3…フアイサイ−ボーテン間は2007年に大規模改修され、走りやすくなった。ほとんど対面通行だが全線舗装状態がよく、カーブが少ない。突貫工事のためか土砂崩れの起きている箇所もあったが。)

何もないところで ここで乗り換え 荷台の客席 バスターミナルをあとに

実際はノンストップなのだが、最後に乗り込んだ男性が、トイレ休憩<上左>を要求し、1度ストップ。ルアンナムターのバスターミナル<上左中>に到着。荷物を出してもらい、町へ。中国人3名もここから乗り換えておそらく中国へ戻ると思われる。ソンテウのような軽四輪タクシー<上右中、上右>に乗車。これは、タイではシーロー(註4)と呼ばれる乗り合い制のものである。他に客がいなかったためか、20,000キープした。ただし、ルアンナムターの中心はバスターミナルからかなり離れたところである。(註4…Sii Roe。地域限定の四輪乗り合い制タクシー。たいていは軽トラックの改良タイプ。ラオスでもそう呼ぶかは不明。)
快適ゲストハウス
マニーチャン・ゲストハウス<下左>で降ろしてもらう。評判がよいのであらかじめチェックしておいたところである。部屋<下左中、下右中、下右>を見せてもらい、決定。1泊60,000キープ。ダブルベッド、ファンだけでなく、テレビとエアコンもあり、もちろんホットシャワーとトイレ付き。部屋を見せてもらっていたら、ワゴンで去ったものと思われた、カップル2組が現れた。「何やってんだ。中国にでも行ったのかと思ったぜ」「ノープロブレム」なんだ、こいつら。

泊まった宿 泊まった部屋 清潔 シャワールーム

おそらく、ワゴンはルアンナムターより先に行くものなのだが、彼らは途中でそれに気づき、戻ってもらったものと思われる。
まずは、昼食。結局、インド系のYamuna Restaurantでラッシー<下左>サモサ<下中、下右>をオーダー。20,000キープ。ここには、障害を抱えた従業員がいて、仕草で「耳が聞こえない」と言っていた。サモサ(註5)は美味かった。ラッシー(註5)はさっぱりしていて、これまた美味い。食べていると、ゴミを拾いながら近づく人影が。服はぼろぼろで、どうやらホームレスのようである。テーブルの歩道寄りに出していたガイドブックやカメラを手の届かないところに移す。このような人物はフアイサイにもいた。昨日の人物は外国人旅行者のようでもあったが、こちらはラオス人なのかどうか。(註5…Samosa。ゆでたジャガイモなどとそのほかの野菜を皮で包み揚げたもの。インド料理。)(註6…Lassi。ヨーグルトベースのインドの飲み物。)

プレーンラッシー 熱々で美味い ソースをかけて

次に、翌日の中国行きをチェック。旅行社で55,000キープ。そのバスは中国のモンラー(註7)まで行く。公定料金は45,000キープだが、ピックアップ分が入っているのだろう。(註7…Meng La。雲南省南部の小都市。フォントがないため、ここではカタカナ表記とする。)
市場をぶらつく

トラクター ルアンナムターの市場 生きたまま販売 魚も生きたまま

ルアンナムターも観光的な要素は少ない。その中ではやはり市場が観光客を満足させるものであろう。市場までの道も、ゲストハウスや中国式の旅社が点在する。入り口には社会主義国らしく何かのスローガンとともに大きな絵が掛かっていた。その前にはトラクター<上左>が止まっている。間違いなく中国製のものである。市場<上左中>はラオス特有の大きな家屋のような作りである。片面が衣料品などを扱い、その裏側が食料品である。ニワトリやアヒルはそのまま竹籠<上右中>に入れられ、魚も水槽<上右>に入れられている。買い手があると水槽から魚をすくい量り売り<下左>となる。

量り売り 肉類 量り売り 新品のティップカオ

牛や豚などはさすがに解体されている。こちらも適当に部位を指しての量り売り<上左中、上右中>である。ここがとぎれるとティップカオ<上右>なども売られている。そのあたりでは米も売られていた。

珍しく商品を選ぶ男性 唐辛子 ランブータン バナナとタマリンド

市場<上左>には屋根がかかっている。従って薄暗いのだが。生きたままの鶏や肉、魚などはここのはずれにあり、これは匂いが充満しないような配慮なのではないか。匂いは多少あるものの、屋根のあるスペースでは果物や野菜、加工食品が売られている。果物や野菜はかなりの種類があり、確認できただけでも、唐辛子<上左中>ランブータン<上右中>タマリンド<上右>シャカトウ<下左>サトウキビ<下左中>などがあった。

シャカトウ サトウキビ 撮影快諾 少数民族

売り手はほとんどが女性である。その中の親子<上右中>に頼み写真を撮らせてもらう。また、普通のラオス人の他に少数民族<上右>の売り手もいた。ただし、彼らは場所代が払えないためか、直接地面に商品を置いての販売である。

きっちりした豆腐 辛そう ウナギ

加工食品としては、豆腐<上左>唐辛子の加工品<上左中>味噌<上右中>などがあった。唐辛子を除くと我々になじみのあるものばかりである。探せば納豆もあっただろう。一昔前、照葉樹林文化が話題になったが、まさにこのラオスや雲南がその地域に当たる。また、ゲテモノ類としてか、まるでとぐろを巻いているような水ヘビにも似たウナギ<上右>、焼いてあるネズミ<下左>、串に刺してあるが蠢く昆虫<下左中>大きなヘビ<下右中>も見かける。最後はゲテモノで締めてしまったが、ラオスは東南アジアのお荷物とも言われるが、市場にあるものを見ている限りは豊かだなと感じた。

これもまた食材 まだ動いている こちらは仕留められているものの… 翌日はこれに

その後、あてもなくぶらぶら。漢字でルアンナムター−モンラーと車体に描かれたミニバス<上右>を見つける。これが翌日乗るバスなのだろう。宿の前がツーリズムオフィスで、その奥はナイトマーケットである。徐々に人が集まりつつある。
飲み屋で一杯
一度宿に戻り、ストロボを用意して、ナイトマーケット<下左、下左中、下右中>に向かう。ここは宿の向かいである。内部は昼間はがらんとしていたが、今は食べ物の屋台が出ている。外国人旅行者の中にはここで食事を済ませている節約派も。その後夕食。一度、中国系のレストランに入ったが、お茶を出されたところで、中国人の大集団がやってきて、まったく相手にされなくなり、ここを出る。

夕方からのマーケット 食べ物が中心 ご飯屋台 ビアラオとピンカイ

鶏を焼く匂いにつれられ、入ったところは、全くの飲み屋であった。メニューはなく、あるのは、ピンカイ(註8)という、ラオスの焼き鳥のみ。ビアラオ<上右>をオーダー。焼き鳥の味は悪くない。ピンカイ<下左>には大量のハーブ<下左中>もつき、ビールとの相性は抜群。ただし、店の中を犬がうろつく。客はほとんどが中国人であった。30,000キープ(註8…Ping Kai。タイのガイヤーンと同じ。たれにつけた鶏を炭火で丸焼きにしたもの。)

たれをつけて食べる タマネギとハープ 美味い 麺に投入する

これだけじゃ物足りなく、麺の店に行く。カオソーイ<上右中>(註9)8,000キープ。肉みそをのせた麺である。もちろん、大量の生ハーブ<上右>もつく。これは美味い。(註9…Khao Soi。タイのものとは違い、米の麺を使う。辛味のある肉をのせた麺。たいていはハーブを入れて、ライムに似た柑橘類を搾って入れる。)<Next→シーサンパンナへ>

バンコク(1) バンコク(2) チェンマイ(1) チェンマイ(2) チェンラーイ フアイサイ

景洪(1) 景洪(2) モンハン モンフン モンラー ウドムサイ(1)

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