サウダーデ&ラビリンス〜Fez(2)

フェズのメディナにて

フェズ滞在4日目。最後は、フェズのメディナを再び歩くことにする。一度経験していても、なかなか一筋縄に行かないのが、フェズのラビリンスなのであった。

2007/08/17(Fri:第15日)再び迷宮へ<フェズ 晴れ>

フェズ市内観光(フェズ・エル・バリ、フェズ・エル・ジェディド、新市街)〜Hotel Ibis Moussafir Fez★★★
* フェズのメディナが世界遺産に登録されています。
勧誘
朝食セット朝食<右>はやはり同じカフェ。しかし、オレンジジュースを省略して、カフェオレのかわりにミント茶を頼んだ。これだと、10DHで済む。さらには、ミント茶はグラスではなくポットなのである。支払いを済ませ、店を出ようとすると、メタルのサングラスをかけたかなり若いモロカンに呼び止められる。それによると、砂漠ツアーの誘いであった。かなり英語は下手だ。オーストラリア在住ということだが、どこまで本当だろうか。「日本に弟が留学している」というたぐいの話も、親族のバリエーションを変えて、これまたよく聞く。これを何とか振り切り、宿へ戻る。
2日ぶりにフェズ旧市街へ。ただし、ブー・ジュルード門まではタクシーを使う。9.0DH。門の近くにある、銀行へ。ここは、ロンリー・プラネット(註1)によるとトラベラーズチェックが使えるとのことだったが、帰ってきた言葉は「新市街の銀行へ行ってくれ」とのこと。仕方ないので、キャッシュの両替に切り替える。ただし、レートはこれまでになく良いものであった。(註1…Lonely Planet。旅行ガイドブック。オーストラリアに本社があり、英語によるガイドブックのシェア1位を誇る。バックパッカーのバイブルともいえ、英語版の他、15言語に翻訳されている。筆者の場合は、あまりにも「地球の歩き方」モロッコ版が情報が足りないので、初めて使ってみた。)
迷宮再び
両替を済ませて、再び迷宮に挑む。肉屋<下左>のあるタラア・ケビーラ通りを選んだ。フェズにも物乞い<下左中>がいて、道行く人に手を出しているが、実入りは少なそうである。さらにスーク<下右中>を進むと、人でごった返してきた。傍らには、木の枝の塊が売られている。これは、歯磨き<下右>に使うらしい。

肉のスーク 物乞い 人でごった返すスーク 歯磨き用の木の枝

旧市街をくまなく歩く。たまに出くわす、ロバや馬<下左>。ほとんどの箇所はいずれも2日前に訪れたところばかりだが、さすがに2回目となるとゆっくりと見ることができる。だが、一部の場所はなかなかたどり着かないところもあり、何度も行き来したり、ガイドブックの地図を見直したりする。ようやく、ドライフルーツのスーク<下左中>にたどり着いた。干しぶどうやデーツが並ぶ。

荷物運搬用の馬 ドライフルーツ 隊商宿 ザウィア・ムーレイ・イドリス廟

まずは、ネジャーリン広場へ。ここには、昔の隊商宿、ネジャーリン・フンドゥーク<上右中>もあり、それなりの雰囲気があった。最も気に入ったところは、ザウィア・ムーレイ・イドリス廟<上右>で、門前町風の感じが気に入った。ここでは線香も売られていて、ネパールからもたらされたサンダル・ウッドなどだという。また、巨大なろうそく<下左、下左中>もあり、これは廟の内部で使うのだろう。また、供え物なのか、参拝者が廟の中で食べるのかわからないが、モロッコ菓子<下右中>も売られていた。少年<下右>が通りかかり、「フォト」というので撮らせてもらった。MZ-3、GR1s、GR-Digitalと3台のカメラを駆使。

巨大なろうそく 普通サイズのろうそく モロッコの菓子 ポーズを取る少年

野菜フルコース
このあと、少し早いが旧市街にある高級レストラン、Dar Saadaで昼食。内装<下左>が見事である。食事のスペースは、かつての邸宅の中庭なのであろう。150DHのセットものと久しぶりのハイネケン<下左中>とする。フラッグでもよかったのだが、あいにくと切れていたらしい。セットの内容は、コースになっていて、サラダ<下右中>クスクス<下右>(註2)を選ぶ。これに、ミント茶とデザート付きである。(註2…Le Couscous/Kusukusu。世界最小のパスタ、スムールを蒸したものに、煮込んだ具をのせた料理。煮込んだ具から出たスープとともに、一緒に食べる。モロッコ料理として有名だが、アルジェリア、チュニジア、シチリアや他の中東地域でも食べられている。)

Dar Saadaの内装 ハイネケンの小瓶 ほとんどフルコースに近いサラダ クスクス

サラダとあったのでいつものモロカンサラダをちょっと豪華にしたものだろうと思っていたら、次々に皿が運ばれてきた。全部で8皿。いずれも野菜である。アラビア半島では野菜類をペーストにすることがあるが、ここでも、ペーストにした野菜を味わった。中央の豆を煮込んだものは、インドやネパールのダール(註3)に似ているが、あとはトマトやなすなどで、ペーストにしたり、単純なサラダだったりで、変化をつけどれも絶妙に美味い。(註3…Daal。豆のスープ。インド・ネパール料理。)

果物 クッキー

クスクスは、量が多いので出来るだけ敬遠していたが、ここのものはなかなか美味かった。量が多いのは同じだが、2/3ほどは食べることが出来たのではなかろうか。一番クスクスを食べることが出来たのである。最後にミント茶とデザート<上左、上右>が出た。ぶどうとオレンジ、クッキーであった。これで、税込み200DHである。
警官に注意

メディナの出口へ 気をつけたい場所 スマリン門 シール式の切手

かなり早いが、メディナ<上左>は終わりにする。ただし、初日に来た時と逆に、フェズ・エル・ジェディドへと出る。王宮の裏門<上左中>は警官が警備しているが、この警官は写真撮影を認めなかった。カメラを構えシャッターを切ると「こちらへ来い」とのことだ。カメラの裏蓋を覗きながら、デジタルではないことがわかったようだ。要するにデータの消去をしたかったようだが、フィルムのため、行っていいことになった。今後要注意。フィルムを抜かれずに良かった。スマリン門<上右中>からフェズ・エル・ジェディドを後にし、郵便局で切手<上右>を購入。驚くべきことは、モロッコでもシール式の切手となっていて、日本までの料金のものがちゃんと用意されていることなのであった。その後、徒歩で宿へ。
新市街
夕刻、新市街を歩く。歯磨きのチューブとひげそり用のシェービングフォームが切れかかっていた。まずは、雑貨屋で歯磨きチューブ<下左>を購入。5.0DH。ただし、シェービングフォームはなかなか見つからず、ガイドブックにあるスーパーまで行ってみたが、かなり歩いた。とはいえ、なんとかジェル式のシェービングフォーム<下左中>を購入できた。新市街には大きなモスク<下右中>があり、かなり高いミナレットがあった。メインの通りには観光用の馬車<下右>が行きかっている。

購入したチューブ シェービングフォーム 新市街のモスク 観光馬車

その帰り、とあるレストランのメニューを覗いていたら、店内からウェイターが出てきた。メニューだとそれほどの値段はしていないし、カードも使えるとのこと。ラ・シュミネーが続いたので、ここでもいいかなと思った。Isla Blancaという、レストラン。150DHのセットメニューとシディ・アリの500mlボトル、スプライト<下左>をオーダー。アルコールももちろんあるようだったが、昼に飲んでいるのでやめておいた。

雰囲気の凝った店 肉入りのハリラ プラム入りビーフタジン デザートのプリン

セットの内容は、ハリラ<上左中>ビーフタジン<上右中>を選ぶ。ハリラには肉が入り、やはり豪華である。タジンは乾燥プラムで煮込まれていて、味が染みている。肉もかなり柔らかく、鶏肉のようにすっと切れた。セットメニューにはデザートもつき、プリン<上右>を選ぶ。ただし、ここでも何らかの理由をつけて、カード払いは断られることになる。税込み192DH
両替はしたものの、また手持ちのディルハムが少なくなってしまう。困ったものである。<Next→大西洋に再び対面>

リスボン(1) リスボン(2) オビドス ラーゴス サグレス ファーロ アルヘシラス

ティトアン シャウエン(1) シャウエン(2) シャウエン(3) フェズ(1) フェズ近郊 ラバト(1)

ラバト(2) マラケシュ(1) マラケシュ(2) エッサウィラ(1) エッサウィラ(2) カサブランカ(1) カサブランカ(2)

TOP サウダーデ&ラビリンス目次 旅行記INDEX

inserted by FC2 system