サウダーデ&ラビリンス〜Marrakech(2)

マラケシュ

マラケシュ2日目。夜も寝苦しい暑さだが、何とか早起きして再びメディナに向かう。やはり、暑さに退散し、夕方からフナの屋台へ。

2007/08/21(Tue:第19日)フナ広場と屋台<マラケシュ 晴れ>

マラケシュ市内観光〜Hotel Farouk
* マラケシュのメディナが世界遺産に登録されています。
早朝のフナへ
朝食寝苦しい夜が明ける。朝は爽やかである。宿は朝食付きで、レセプションの階に降りると、食堂への案内が表示されている。そちらに出向くと、バゲットとコーヒーをセルフで取ることができる。オレンジジュースは持ってきてもらえた。簡単な朝食<左>だが、あるとないとでは大違いである。この日は交換レンズ2本と軽装で出かける。もちろんフナ広場へ徒歩で。だが、まだエッサウィラ(註1)の宿が決まっていなかった。噂によると、この時期のエッサウィラは大混雑だそうで、途中の公園で電話をかけてみる。「地球の歩き方」に載っている安宿は全部予約でいっぱいだそうだ。この分で行くと、翌日エッサウィラへは日帰りとなるかも知れない。この時は、ロンリー・プラネットを持っていなかったので、あとで宿に戻った時に電話してみようと思った。(註1…Essaouira。旧名Mogador。人口7万。エッサウィラのメディナが世界遺産に登録されている。大西洋に面し、海産物が有名。かつては、オーソン・ウェルズがロケを行ったことがある。)
新市街<下左>から旧市街へ。はるばる歩いてクトゥビア<下左中>までたどり着く。しばらくは、フナ周辺を歩く。ロバ<下右中>の荷車や雑踏の中の荷物運搬人<下右>などを眺める。が、フナ自体がまだ活動してなくて、ネットカフェ(註2)へ。(註2…モロッコではアラビア語/フランス語の互換キーボードが使われている。日本語フォントは入っていないことの方が多い。アルファベッドのみで打ち込もうとしても、文字の位置が若干異なるので注意が必要である。日本語に変換できる場合は、日本語の位置と同じ配列となる。)

マラケシュ新市街 朝のクトゥビア マラケシュも使役動物が働く 雑踏

だが、日本語フォントはなかった。日本語は読むことが出来るものの、書き込みができない。英文でmixi(註3)に日記を書く。1時間8.0DH(註3…日本最大の、ソーシャル・ネットワーキング・サービス。2007年より始めた。リアルタイムな書き込みがあるので、旅先ではかなり使いやすい。)
メディナの奥へ
その後、屋台でオレンジジュースを飲み、スークへと向かう。例によって屋台の男性<下左>にはモデルになってもらう。途中で絨毯屋<下左中>につかまり、デモンストレーションを見学。これを1枚だけ撮してみる。何も買わずに出てきたら、案内の男性は「写真を撮ったので、チップをくれ」などという。「たった1枚だけだぞ!」と言い返し、もちろん無視。

オレンジジュース屋台 絨毯屋の内部 絨毯屋 保存用の野菜

道なりに、ベン・ユーセフ・マドラサの方面へ。2年前にも訪れているのに、ほとんどうろ覚えである。途中青空の見えるスークでカメレオンなどを売る男に話しかけられる。このあたりはなかなか雰囲気がいい。絨毯を扱う店<上右中>もあるが、むやみに呼び込まないのがいい。店の軒先に保存食とする野菜<上右>をつるしたものが見えた。また、路上にさりげなくディスプレイされた売り物<下左、下左中>があったりする。さらには、モロカンの歯磨きとなる、木の枝<下右中>などもあった。その先には壊れたカメラ<下右>を並べた店があった。

毛糸の帽子 食べ物 歯磨き用の木の枝 かなりの中古品である

マラケシュでは特に目的を決めないで歩こうと思った。ベン・ユーセフ・マトラサから先は未知の世界。幾何学的なドア<下左>ロバ<下左中>壁のカリカチュア<下右中>などを写す。ちょっとした路地<下右>に入り込む。ちょうど物乞いの女性がまとわりついたが、何とか振り切る。だが、あまり面白味はなかった。迷う楽しさみたいなものが少ない。フェズの方が、歩いていて楽しい。

独自のドア模様 路地のロバ やや漫画的だがうまい メディナの奥

そろそろ暑くなってきたので、宿に引き上げることにする。途中感じのいいレストランがあれば、そこで昼食でもいいだろう。薄暗いスークを抜ける。ランプの店<下左>のディスプレイが美しい。しかし、フナ広場に戻ると、大量の煙<下左中>が上がるのが見えた。一瞬、テロではなかろうかと思ってしまったほどである。

ランプ 一瞬緊張感が走る 火事 トルコのドネルケバブに似ている

そちらに行ってみると、火事<上右中>であった。安宿のひとつか。かなりの野次馬である。再び、フナ周辺を歩く。シュワルマ<上右>を削る様子を観察。そのまま、歩いて結局宿近くまでやって来た。もしかしたら、エッサウィラから引き返してきて、再びマラケシュで泊まり、最後はマラケシュからカサブランカに鉄道で引き返すことにもなるかも知れないので、駅で時刻を調べることにした。
レバー料理
だが、その途中にレストラン<下左>があった。かなり高級そうだが、まあいい。客はほとんどいないようだった。コーラにモロカンサラダ、トリパスというレバーをオーダー。「あなたはトリパスが何かご存じですか?」とはウェイターの言葉だが、南ヨーロッパでも、内臓料理を意味する。腹を押さえる仕草をすると頷いていた。

誰もいないレストラン サラダ各種 内臓料理

モロカンサラダ<上中>は、フェズのDar Saadaのように何種類もあった。サラダというよりは野菜料理である。これは美味い。トリパス<上右>も、思っていた以上に臭みがなかった。正真正銘鶏か羊の内臓を炒めたものなのだが。こちらも美味しい。ただし、値段は破格で、今までで一番高い270DHであった。
エッサウィラの宿確保
駅で時刻調べの後、宿に戻る。レストランを出ると気温が急上昇したように感じられる。暑い部屋を開け放し、朝干しておいた洗濯物を引き上げる。なんとジーンズまでが乾いている。
ロンリー・プラネットの宿をいくつか電話。こちらも見込みなく、地球の歩き方に載っている最後にちょっと高級そうな宿にかける。部屋はあるという。これで決まり。高いが仕方ない。
社会常識のない奴ら
この後、昼寝をして夕刻からのフナ広場にそなえる。だが、唐突な騒ぎでこれは破られた。
どうやらフランス人らしいが、数名のグループらしい。これが、いくつかの部屋に分かれてチェックイン。でかい話し声がするとともに、隣の部屋からは大音響でラップミュージックがかかり、歌い出す始末。まったくアホか。こいつら。
出かける時間はかなり早めであったが、うるさくてたまらないので、再びフナへ。いったん出たものの、財布を忘れたので、取りに戻ると、先ほどの連中か、水着のような姿の男女が共同シャワー室に消えたようだ。やはり非常識な奴らである。この分では、夜が思いやられる。
夕刻と夜のフナ

クチ 夕刻のフナ 親しげな店員 歯型と歯

暑い。夕方というのに、40度という街角の温度表示である。その脇を観光馬車<上左>が通り過ぎていく。やはり歩くのはつらい。フナ広場<上左中>にはかなり早めに到着。この日も祝日のため、かなりの銀行が休みである。だが、ここには開いている両替所があり、かなりよいレートでモロッコ最後の両替をする。昼食が予想外の値段だったためである。まだかなり明るく、フナの屋台は準備中というところ。オレンジジュースを再び飲み、屋台の男性<上右中>にモデルになってもらい、誰もいなかった歯医者の歯型<上右>ヘンナ描きの女性<下左>を撮影。その後、準備中の屋台<下左中、下右中>を撮って回る。まだ仕込みの段階だろうか。

ヘンナ描き 仕込み中 羊の頭 夕刻のクトゥビア

再びネットカフェで時間つぶし。今度は日本語フォントがあり、読み書きが出来る。5.0DH分やって、夕刻となる。外に出るとちょうど良いトワイライト。クトゥビア<上右>をなんとか手持ちで撮す。

すでに営業中 調理人 調理人 できあがり

その後、フナ広場の屋台を撮す。ほとんどは調理人<上左、上左中、上右中、上右>である。今度は、中望遠のレンズを装着してきた。ちょっと離れているためか、大げさに拒否されないのがよい。

食べた屋台の調理人 サラダは米入り ミックスフライ 客引きと

撮ることに疲れ、屋台<上左>で食事。決め手となったのは食後にフリーのミント茶が付いたことである。ガス入りの水がたまらなく飲みたくなり、これをオーダー。用意はされてなかったが、買いに行ってくれた。食べ物はミックスサラダ<上左中>魚のミックスフライ<上右中>。ちょっと油がしつこい。100DH。払い終わり、誘ってくれた客引きを撮ろうとすると、記念撮影<上右>に応じてくれた。ちなみに、この客引き氏は「宮迫です…」などという、最近ではほとんど聞かれなくなってしまったフレーズをのたまわる。ついでに調理人<下左>も撮ることにする。気さくなことに、わざわざミント茶を注ぐポーズをつけてくれ、実に写真慣れしているというか、さすが客商売という感じである。

ポーズを取る調理人 ジュース屋台 兄弟のジュース屋台 この日3杯目のオレンジジュース

さらに屋台<上左中、上右中、上右>を撮ろうとするが、もういいだろうということにする。最後にオレンジジュースを飲み、宿に戻る。しばらくは静かであった。奴らは外出しているのだろう。だが、深夜に戻ってきて一騒ぎしたあと、ようやく眠りについた模様。やれやれだ。<Next→大西洋からの風>

リスボン(1) リスボン(2) オビドス ラーゴス サグレス ファーロ アルヘシラス

ティトアン シャウエン(1) シャウエン(2) シャウエン(3) フェズ(1) フェズ近郊 フェズ(2)

ラバト(1) ラバト(2) マラケシュ(1) エッサウィラ(1) エッサウィラ(2) カサブランカ(1) カサブランカ(2)

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