サウダーデ&ラビリンス〜Obidos

オビドスのブーゲンビリア

リスボン3日目、オビドスへの小旅行を行った。天気はあまりよくなかったが、ブーゲンビリアの花咲くオビドスは、その後の旅行の景気づけになったかも知れない。

2007/08/06(Mon:第4日)花咲くオビドス<リスボン 曇り オビドス 曇り>

リスボン9:30-(Tejo)-10:35オビドス15:10-(Tejo)-16:25リスボン〜Holiday Inn Lisbon★★★★
* Tejo=テージョ社
テージョ社のバスでオビドスへ
ビュフェの朝食<下左>を済ませてすぐに出かける。この日はオビドスまでの小旅行なので、セッテ・コリナーシュへのチャージはせずに、1回券<下左中>を購入。0.75ユーロ。カンポ・グランデの乗り場にはかなり早めに着いた。ベンチに座ってバスを待つが、おそらく目の前に止まっているやつだろう。ここからは、大きなスタジアム<下右中>が迫っているが、サッカーのスポルティング(註1)というチームのホームなのである。(註1…Sporting Clube de Portugal。ポルトガル・サッカーリーグでFCポルト、ベンフィカとともに三強を形成する。国外の通称はスポルティング・リスボン。)

ビュフェの朝食 地下鉄1回券 スポルティングのスタジアム テージョ社のバス

それにしても、この日は曇っていて半袖だと涼しいくらいである。念のため、シャツの上に羽織れる薄手の長袖を持ってきているものの、これは飛行機などで使用するもので、現地で昼間使うことはまったく想定してなく、当然持参していない。ようやく、バス<上右>の中で休憩していたドライバーがドアを開け、乗り込む。料金はドライバーに直接支払う。料金6.15ユーロ。乗客は4割程度で、みんな適当なところに座っている。
風力発電の風車オビドスまでは快適な道のりで、高速に入ってからしばらくは、風力発電の風車<右>が建ち並ぶ風景が続く。ポルトガルには原子力発電所がないと聞くが、このようなエコな取り組みも行っているのである。高速を降りると、途中の町のバスターミナルに立ち寄ってからオビドスに到着した。バスはここが終着ではなく、カルダス・ダ・ライーニャ(註2)まで行く。降りたのは、日本人夫婦が2組と3人組のイタリア人、数名の地元客くらいであった。(註2…Caldas da Rainha。人口49,000人。王妃の湯治場という意味である。)
花のオビドス
バスが到着したのは、城外である。しかし、この近くに小さな水道橋<下左>があるので、まずはそれを見に行った。その後、メインゲートである、ポルタ・ダ・ヴィラ<下左中>(註3)より城内に入場。ポルタ・ダ・ヴィラには登ることができないが、テラスのようになっているところのアズレージョが奇麗である。城内はクルマが入ってこないので安心して歩ける。しかし、バスを降りた観光客はわずかなものだったものの、かなりの数の観光客が往来している。バスの到着したすぐそばに、かなり大きな駐車場があり、クルマでやって来る人が多いようだ。入ってすぐに、十字架をあしらったペロリーニョ<下右中>(註4)があった。(註3…Porta da Villa。イスラム時代に作られたオビドスのメインゲート。ここから先は自動車が入れず、交通手段は馬車だけとなる。)(註4…Pelourinho。罪人をさらすさらし台。ポルトガルの古い町にはたいていある。)

オビドスの水道橋 ポルタ・ダ・ヴィラのアズレージョ 城内に入ってすぐのペロリーニョ ブーゲンビリア

ディレタ通りを歩く。通りには色鮮やかな花が建物を覆うように咲き乱れ、アクセントをつけている。紫のものはブーゲンビリア<上右>だろうか。花で覆われたアーケード<下左>のような箇所もあった。やがて、サンタマリア広場のペロリーニョにさしかかる。ここからサンタ・マリア教会<下左中>(註5)まで降りていき、中に入る。外観はポルトガルらしい丸みを帯びたファサードを持つ建物であるが、内部<下右中>も祈る人あり観光客あり。ストロボ使用が禁止らしく、デジカメの感度を上げて撮影。(註5…Igreja de Santa Maria。アフォンソ5世がイザベル王妃と結婚式を挙げた教会。)

花のアーケード サンタ・マリア教会とペロリーニョ サンタ・マリア教会内部 ジンジャの店

通りに戻る。ジンジャ<上右>(註6)と呼ばれる、サクランボから作った果実酒を売る店が多い。試飲も出来るようだが、これは1ユーロくらいかかる。オビドスはジンジャの産地らしい。(註6…Ginja。サクランボを漬け込んだ果実酒。アルコール度数は18〜20%とワインより高め。)
城壁から一望
通りに戻りさらに進むと、サンティアゴ教会<下左>でこの通りは終了する。この教会は門が閉ざされていた。しかし、ここからポウサーダ(註7)と城壁へ通じる道があり、城壁<下左中>へ行ってみる。城壁は誰でも登ることができるが、城内側には遮るものが何もなくちょっと危ない感じがする。登ると、オビドスの町<下右中>が一望できた。(註7…Pousada。古い白や館を利用した国営の宿泊施設。スペインでのパラドールに相当する。)

サンティアゴ教会 オビドスの城壁 オビドスを一望 民宿兼業の民家

サンティアゴ教会に戻り、ここから町の一番高いあたりへ。城壁沿いに歩くが、民家<上右>ばかりである。ただし、どの民家もなかなか絵になる。ポルタ・ダ・ヴィラ近くの民家は客を泊める民宿業も兼ねているらしい。

サン・ペドロ教会 サン・ペドロ教会内部

また、ディレタ通りを歩き、城壁から見えたサンタ・マリア教会ではない別の教会のファサードを探して歩く。サン・ペドロ教会<上左>があり、ここは内部<上右>に入ることが出来た。
ヴィーニョ・ヴェルデとイワシの昼食
少し早いと思ったが、混み出す前に昼食にしようと思った。ちょうど、サン・ペドロ教会の近くにPrimeiro Dezembroというカジュアルなレストランがあり、ここに入る。すでに地元客が大きなテーブルで食事中であった。

自家製のパン ヴィーニョ・ヴェルデ イワシの塩焼き

イワシの塩焼き(註8)を注文。これは入口のメニューでチェック済み。また、飲み物はミネラルウォーターとメニューにあったヴィーニョ・ヴェルデ(註9)の白をオーダー。パン<上左>は有料だったが、なかなか美味い。この他に、スープも頼んだのだが、結局出されず、請求もなかった。久しぶりのヴィーニョ・ヴェルデ<上中>。だが、イワシとはあまり合わないか。すいすい飲めるアルコール度数の少ないものだが、フルボトルだと悪酔いしそうである。ハーフボトルなのでなんとかなったが。イワシ<上右>には5尾と大量の野菜が付いた。美味しいものの、冬の方がもっと美味いだろう。料金は14.25ユーロと、リスボンよりも安い。(註8…Sardinhas Assadas。)(註9…Vinho Verde。発泡性のワイン。赤と白がある。通常のワインよりもアルコール度数は低め。)
店を出てみると、テラス席は観光客でごった返していた。これにはびっくりした。
ポルタ・ダ・ヴィラ近くの城壁よりあとは、ちょこちょこと気になったところを歩く。ポルタ・ダ・ヴィラ近くからも城壁に上がることができ、ここで観光客からシャッター押しを頼まれた。ここも町<右>が一望できる。このあと、公衆トイレに入るが、料金はかからない。なかなか奇麗であった。帰りのバスは予定よりも15分遅れた。原因は不明。リスボンから同じバスでやって来た日本人の老夫婦もやはり同じバスで戻るようだ。
疲れ
カンポ・グランデから地下鉄で宿に戻り、向かいにあるショッピングビル内をチェック。ここにもカジュアルなレストランがあり、夕食をここにしてもいいと思ったが、部屋で休んでいるととんでもない時間になってしまっていた。再び、スーパーの残り物を食べるが、さすがにワインだけはひどくなっていて、捨てた。<Next→ピンチの時の民泊>

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