サウダーデ&ラビリンス〜Moulay Idriss,Volbilis & Meknes

ヴォルビリス

フェズから足を伸ばし、聖地ムーレイ・イドリスとヴォルビリスを観光。その後、メクネスに出て観光三昧の一日となった。

2007/08/16(Thu:第14日)三地区駆け足観光<フェズ 晴れ ムーレイ・イドリス 晴れ ヴォルビリス 晴れ>

ムーレイ・イドリス観光
ヴォルビリス観光
メクネス観光(マンスール門、ブー・イナニア・マドラサ、ムーレイ・イスマイル廟、風の道、アグダルの貯水池)

フェズ9:25-(Grand Taxi)-10:35メクネス10:45-(Grand Taxi)-11:25ムーレイ・イドリス12:00-(Grand Taxi)-12:10ヴォルビリス13:00-(Garnd Taxi)-13:40メクネス〜メクネス・アミールアブデルカデル駅18:12-(ONCF)-19:00フェズ中央駅〜Hotel Ibis Moussafir Fez★★★
* ONCF=Office National des Chemins de Fer モロッコ鉄道
* ヴォルビリスの古代遺跡が世界遺産に登録されています。
* 古都メクネスが世界遺産に登録されています。
グランタクシーでメクネスへ
この日はメクネス(註1)ムーレイ・イドリス(註2)ヴォルビリス(註3)に遠征する。いずれもツアーで訪れたことのあるところだが、記憶は風化している。朝食<下左>は昨日と同じカフェで同じものを食べる。宿に戻り、部屋に入ろうとすると、カード(註4)がエラーとなる。レセプションに訴えると、カードに新しいコードを入力して再び使えるようになる。そのかわり、予定していた列車に乗れず、グランタクシー利用となってしまった。(註1…Meknes。人口68万人。フェズと並ぶモロッコの古都で歴史地区が世界遺産に登録されている。)(註2…Moulay Idriss。789年モロッコ最初の王朝イドリス朝が開かれた聖地。)(註3…Volbilis。モロッコ最大のローマ遺跡。世界遺産に登録されている。)(註4…どうも2泊以上は想定していないようで、3日目になると使えなくなってしまう。チェックアウトした日の朝も同じことが起こった。)

カフェの朝食 フェズのグランタクシー乗り場

メクネスへのグランタクシー乗り場<上右>は宿の向かいにあり、徒歩3分程度である。駅にも近く、グランタクシー乗り場にも近いので、味気ないがこの宿にしたのだ。乗り場でメクネス行きに乗り込む。近距離で行き来も多いためか、すぐに満席となった。料金は20DH。運転手後ろの左ドア側となった。
メクネスのグランタクシー乗り場メクネスまでは1時間程度である。だが途中でやはり息苦しくなった。身動きができない。並行して鉄道が走っている。ここには架線があり電化されているのが意外であった。しばらくするとメクネス。メクネスに入ってからひとりずつ適当なところで降りていったため、かなり楽になる。最後はひとりになって、チャーターしたような状態であった。到着したのは、旧市街のはずれのグランタクシー乗り場<右>であった。客待ちしているグランタクシーでムーレイ・イドリスとヴォルビリスに行くことを告げ、チャーター。チャーター料金は400DHでこれを運転手に。アレンジした胴元のような人物に20DH払う。ほとんど言い値である。
聖地ムーレイ・イドリス
ドライバーは老人だったが、腕は確かであった。さらば、メクネス<下左>。また戻ってくるからな。途中給油。まずはムーレイ・イドリスに行くという。何となく見覚えのある山に張りつくように並ぶ小さな家。これがムーレイ・イドリス<下左中>である。タクシーは町の中心で駐車場に入った。駐車料金は老人のドライバーが払った。ここは一方通行らしく、はずれで待っているとのことだ。

メクネスをあとに ムーレイ・イドリス 霊廟への入口 非ムスリム入場不可

この駐車場前が町の広場である。人だかりがしている門<上右中>がある。広場の中ほどであった。こここそ、イドリス1世の霊廟<上右>である。ただし、柵が設けられ、非ムスリムはここから先に入れない。ここだけは覚えがあった。

丸いミナレット ミナレットには文字が書かれている 霊廟を見下ろす ムーレイ・イドリスを見下ろす

写真を撮り終えると、「こちらにミナレットがある」と案内された。自称ガイドのようだが、まあついていく。ガイドの青年によると、モロッコ唯一の丸いミナレットがあるとのこと。確かに、モロッコではミナレットはいずれも角型である。緑の丸いミナレット<上左、上左中>はやはり独特だ。円形の壁面にはアラビア文字が書かれている。このあとも見所はあるらしい。青年はどんどん坂を登っていく。息が切れる頃、ムーレイ・イドリスを見下ろすビューポイント<上右中、上右>に到着する。それも2箇所。
自称ガイドは別れ際に、「支払える額を払えばいい」といいつつ、10DH渡すと「あと10DHくれ」といった。これは断るが、さほどしつこくない。駐車場のはずれのメルセデスを見つけ、乗り込んだ。
ヴォルビリス早周り
次のヴォルビリスまでは10分くらい。こんなところだったかなと思ったが、10DHの入場料を払い、遺跡の中に入ると、床のモザイクなどで思い出した。ここはローマ時代の遺跡だ。それほど広くはないものの、観光時間は1時間程度である。時間との勝負。ここはレンズ交換せずに、35mmレンズだけで撮ることにした。まずはカラカラ帝の凱旋門<下左>へ。その後、北方面に向かう。

凱旋門 床のモザイク 別の屋敷のモザイク 屋敷跡

ここからはいくつかの屋敷跡があり、内部にはモザイクの床<上左中、上右中>がある。屋敷といっても、屋根と壁は崩れ落ちているので、野ざらしのままだが、保存状態がよい。屋敷<上右>の規模はかなり大きなものである。メインの通りには最後まで崩れなかったアーチ<下左>なども残る。ローマ時代の建築がいかに優れているかの証である。遺跡のはずれのタンジェ門<下左中>まで行く。引き返し、凱旋門<下右中>フォーラム<下右>などを眺める。ゆっくりしている時間はあまりない。夏のモロッコの中のさらに乾燥した眺め。フォーラムにはテレビのクルーがいた。

残ったアーチ タンジェ門 凱旋門の裏側 フォーラム

タクシーに戻ると、ドライバーは段ボールを敷いて木陰で昼寝していた。メクネスに戻る。同じ場所でなく、マンスール門(註5)で降ろしてもらうように言い、そこまで連れて行かれる。手を振って別れる。(註5…Bab el Mansour。北アフリカで最も美しいといわれる門。メクネスのランドマークである。)
緑のミナレット
マンスール門<下左>の前がエディム広場。ここのカフェで、シュワルマ<下左中>(註6)というサンドイッチとアーモンドジュース<下右中>を昼食とする。シュワルマは料金に比べると食べでがあり、肉もジューシーである。次も頼んでみようと思った。一方、ジュースの方はアーモンドを完全にすり潰したわけではなく、時折ストローに詰まるのが難点だった。最後はグラスから直接飲んだ。料金は28DH(註6…Shuwaruma。グリルした肉をパンに挟んだもの。トルコのドネルケバブみたいなやり方で肉を焼いているらしい。)

メクネスのマンスール門 シュワルマ アーモンドジュース メクネスのメディナ

銀行があり、かなり残金が少なくなってしまったので、両替しようと思ったが、レートが悪いのでやめる。メディナ<上右>に入り、ブー・イナニア・マドラサ<下左、下左中>へ。入場料10DH。ここも、フェズの同名の神学校と同じような作りではある。やはり、まわりには学生の寄宿部屋<下右中>が並んでいた。フェズと違っていたのは、上の階に上がることができ、さらに屋上への階段が続いていたことであった。上の階にも学生の部屋があった。屋上からは、グランモスクの緑のミナレット<下右>がかなり近くに見える。これはちょっとした感動である。なぜなら、グランモスクのミナレットはメディナの地上からは見ることができないからだ。

マドラサの中庭 緻密な装飾 学生の部屋 グランモスクのミナレット

ムーレイ・イスマイル廟、風の道、アグダルの貯水池

メクネスの観光馬車 ムーレイ・イスマイル廟入口 パティオの水盤 ムーレイ・イスマイル廟

エディム広場を抜けてマンスール門へ。マンスール門の脇では観光馬車<上左>が客待ちしている。さらにマンスール門を通り、ムーレイ・イスマイル廟<上左中、上右中>へ。ちょうど午後の部の開門に当たる。中央のパティオを抜けると、廟<上右>のある建物となる。内部はかなり奇麗で、鍵の係の男性は「どんどん写真を撮ってくれ」といっていた。水盤<下左>がいくつかあり、流れる水もなかなかイスラムっぽい。

水盤 風の道 中央はムハンマド6世の肖像 アグダルの貯水池

さらに歩くと風の道<上左中>に出る。長さ1Kmにもなろうとするまっすぐな道である。両側は城壁と王宮<上右中>の壁。遮るものがないので、本当に風が吹き抜けていく。さらに歩き、アグダルの貯水池<上右>まで行った。さすがに水辺は憩いの場なのだろうか人が多かった。
メクネスもかなり暑く、さらにいくつかの観光ポイントをまわるつもりだったが、めんどくさくなってきた。また、延々と歩いていたので、疲れた。しかし、プチタクシーは通りかかるものの、止まってくれない。結局、マンスール門まで行き、空車のプチタクシーに乗り込み、新市街の駅まで。9.0DH
投石
ちょうどフェズ行きの列車が30分待ち程度。フェズまで2等で18DH。カフェでコーラを買い、喉を潤す。まだ時間はあるが、ホームで待つ。周囲にほとんど人のいないはずれのベンチで列車を待っていたら、駅とは関係のない橋の上から「シノワ、シノワ」とはやし立てるような声がしたのが聞こえる。もちろん取り合わない。やがて、石を投げられた。当たったわけではないが、気分が悪い。橋の上をにらみつけるが、すでに投げた当事者の姿はなかった。
列車<下左、下左中>はさらに遅れの表示が出る。45分遅れとあったが、それよりは早くやってきた。ほとんどが2等席で、空いたコンパートメントに乗り込む。しかし、メクネスとフェズの間は湿地帯のようなあたりでスロー走向となり、さらに遅れた。

メクネスの駅 フェズに到着 ガス入水と前菜 トマトサラダ

夕食は新市街の奥まで行ってみたが、道を間違えたらしい。結局昨日と同じ店のラ・シュミネーである。飲み物はガス入りのミネラルウォーター<上右中>。水が意外に美味しく癖になりそうである。トマトサラダ<上右>卵とケフタのタジン<下左>をオーダー。ちょっと高いが、かなり美味い。特にサラダはトマトを細かく刻むことをしなかったのが素材の良さを引き出しているようだった。食後にはミント茶を頼むが、いずれも単価が高く、145DHかかった。帰りには、駅前のキオスクでミネラルウォーター<下右>を購入。いつものと違い、赤のキャップと赤の文字のAin Soltaneというものである。料金は他と同じく6.0DH<Next→再び迷宮へ>

卵とケフタのタジン 購入した水


リスボン(1) リスボン(2) オビドス ラーゴス サグレス ファーロ アルヘシラス

ティトアン シャウエン(1) シャウエン(2) シャウエン(3) フェズ(1) フェズ(2) ラバト(1)

ラバト(2) マラケシュ(1) マラケシュ(2) エッサウィラ(1) エッサウィラ(2) カサブランカ(1) カサブランカ(2)

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