長江は今日も雨だった〜自貢・大足

自貢博物館前の屋台にて

自貢から大足へ。この二つの都市は、成都圏と重慶圏にそれぞれ属し、これまた通常のツアーでは組み合わされることがない。午前観光午後移動という、スケジュールはあまり変わらなかった。それにしても、雨がよく降る。

1993/08/10(火曜日:第4日)塩と恐竜<自貢 曇り 大足 雨>

自貢(自貢市内観光)-(専用車)-大足〜大足北山賓館
*大足石刻が世界遺産に登録されていますが、この日は観光をしていないため、世界遺産マークは外してあります。
足が痒い
出発前の記念撮影夜中、足が痒くて参った。虫はいないようである。このホテルでは、部屋に使い捨てのスリッパが用意されていたのだが、これが井草を使ったものであった。どうもこれが原因らしい。かゆみ止めがなく、Hさんに相談すると、荷物から清涼油(註1)というものを出してくれた。これを塗ってややおさまる。ツアーでは、自分で荷物を運ぶ必要がない。そのかわり、事前にドア前に出しておく必要がある。サムソナイト・オイスター(註2)というスーツケースを当時使っていたが、ここの服務員が転がし方がわからないようだったので、身振りで教える。いつものような朝食を済ませ、バスへ。その前に、高額の兌換券をフロントで細かくしてもらった。この調子では、これ以上両替する必要はなさそうである。バスを待つ間に、メンバーたちと記念撮影<左>をする。(註1…いわゆる万能薬で、タイガーバームのような感じの塗り薬。安くて携帯にも便利なので、中国の土産物としては比較的嫌がられることはないと思う。)(註2…初期型で、タイヤが2輪しかなく、取っ手を持って引っ張るもの。中国ではスタイル優先で行くと、結局は壊されてしまうこともある。実用的なものが一番である。)
自貢博物館

車内の鳴沢さん 李さんを交えての記念撮影 入口の狛犬 跳ね上がった屋根

胡さんと、成都からのバスとドライバーは昨日で終了。一回り小さな日産コースター<上左>がこれからの移動手段である。まずは、自貢博物館へ。入口前で主だったメンバーと記念撮影<上左中>。これには、ローカルガイドの李さんも加わった。スルーガイドの李さんにシャッターを押してもらったが、オートフォーカスの一眼レフ(註3)でも問題はなかったようである。入口を少し入ったところには、狛犬<上右中>が出迎える。この博物館は、何でも200年前の商工会議所の建物を利用したもののようだ。屋根<上右>がいかにも中華風だが、まるでデフォルメされているように跳ね上がっている。(註3…当時、オートフォーカスの一眼レフは、出てからしばらくたっていたが、ごく普通の人がいきなり使うには、やはり難しいものがあったが、スルーガイドの李さんはやはり慣れているのだろう。ちなみに、筆者も、この旅で初めて、Canon EOS 1000sというオートフォーカス一眼レフを使用したのだが、かなりピンぼけが多かった。使用者までがあまり慣れていない。)
ここで、腹痛が。鳴沢さんに断り、こっそりと人民トイレに。やはり辛いものの取りすぎのようだった。このあとはすっきり。何気なく復帰する。中に入っていくと、故宮(註4)にある皇帝の通り道みたいな石のレリーフ<下左>があった。自貢は塩の産地である。ただ、塩田や岩塩などではなく、地層深くにある、高濃度の塩水を汲み上げる方法を採っていて、そのための井戸があるのだが、自貢博物館<下左中>でもその製法などを展示してある。また、塩と天然ガスが同じ地層にあるらしく、その天然ガスを使ったバスもこの地方独自の乗り物。そのバスは、屋根に大きなガス袋を積んでいるから、すぐにわかる。(註4…故宮というものは北京と台北にそれぞれあるが、もちろん、明と清の皇帝の住処であったところを指す。)

博物館内の石のレリーフ 自貢博物館 結婚グッズ売り場 売り物の野菜

博物館といっても、中国語を理解できない我々には、そう長居するものではないだろう。ここを出ると、博物館の前がちょっとした広場になっていて、いろいろなものが売られていた。中国では珍しく、華やかそうな花<上右中>があったところは、結婚グッズの売り場であった。その他にも、野菜<上右>などが並べられていたりする。
恐竜博物館
次に、恐竜博物館<下左>へ。こちらは新しい建物。恐竜の化石の出土した場所にそのまま建物を造ってしまったようだ。しかし、その発掘現場は写真には撮れない。多数の化石、おびただしい骨などがあって、まさに中国のジュラシックパーク。1枚15元のTシャツ3枚、45元。ゴム製の恐竜小物、8元。パンフレット、1元。地元ガイドの李さんと記念撮影<下左中>をする。

恐竜博物館 Hさんと李さんとの記念撮影 外に突き出した柱 建物の内部

ここの帰りに、実際の塩を汲み上げる井戸を見せろと、鳴沢さんに所望する。バスで少し移動し、その建物へ。外からもよく見える、長い柱状のものが、塩を汲み上げる井戸<上右中>である。もちろん、これは建物の中から突き出していて、内部<上右>でも構造がよくわかるようになっている。ただし、現在はこの方式はすでに古いらしく、ほとんど使われていない。その後、昼食へ。
昼食
蜀江春というレストラン<下左>。入ると地元住民でいっぱい。味の方も、かなり満足できるレベルで、ついつい食べ過ぎてしまう。ウェイトレス<下左中>がなかなか可愛い。我々が食べたのは、テラスになっている2階で、ここからガス袋を積んだバス<下右中>などを観察できるというものだ。ここを出ると、交通安全のたすきを掛けたおばさん<下右>がいた。この人と、K歯科医をカメラに収める。

地元住民で混んだレストラン ウェイトレスと記念撮影 ガス袋を積んだバス K歯科医と交通安全のおばさん

出発まで、そのようなことをして時間を潰していると、名古屋から参加のSuさんという女性が、カメラを持ち去られてしまったらしい。今更、出てこないだろうから、諦めたらしいが、全くの本人の不注意らしかった。
移動
このあとは、一路大足(註5)へ。午前はなんとか雨にならなかったものの、バスが走っているうちはずっと雨だ。ここも、トイレ休憩を挟んで、5時間ほど走り、大足の北山賓館へ到着。大足は、盆地のようになっていて、葛折りの道を下っていく。天気がよければ、絶景なんだが。途中の川が激しい流れとなっていて、先行きの危ぶまれる行程だったが、なんとか無事にたどりつく。(註5…Dazu。ターツー。重慶特別市域内にある。石窟の石刻が世界遺産に登録されている。)

客室 バスルーム

部屋<上左、上右>には、電話がなく、さらにわびしいものとなるが、夕食はまだまだ続く四川料理のオンパレード。スライド55元をフロントで購入。この間、Hさんが風呂を使い、閉め出された格好となるが、服務員を呼んで、なんとか開けてもらった。<Next→雨中の大足石窟

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