熱々バンコク・アユタヤを行く〜アユタヤへ

アユタヤのトゥクトゥク

バンコク滞在3日で切り上げ、いよいよアユタヤへ向かうのである。

2003/03/29(Sat:第4日)アユタヤへ<バンコク 晴れ アユタヤ 晴れ>

バンコク北(モーチット・マイ)バスターミナル10:20-(Bus)-11:45アユタヤ〜アユタヤ市内観光〜Hotel Ayothaya

ナナ・ホテルで最後の朝食。ふと気づいたが、ウェイトレスの服が明るいピンク系のものに変わっている。けっこうおしゃれな気遣いだ。荷物を作って、チェックアウト。特に何も請求はなし。

荷物を持って外に出ると、早速送迎サービスの係が乗らないかと話しかけてくるが、BTSの駅へ。この時間帯だと、ここから自動車に乗っても、渋滞にはまるのが目に見えている。これからは、バンコクの北バスターミナル(註1)に行く。鉄道も考えたが、駅がアユタヤの中心から離れていて、さらには渡し船に乗らなくてはならないということから、町の中心部に行くバスにすることにしたのだ。(註1…バンコクには、北、東、南のバスターミナルがある。主な行き先ごとに場所が分かれている。もっとも、方角で読んでいるのは観光上の便宜的なものであり、それぞれに固有名詞がつく。)

苦労して、高架のBTSの駅までたどり着く。それだけでも汗だくとなるが、スカイトレインは冷房が効いているので、少しほっとする。北バスターミナルへは、終点モーチットからバスが出ているが、荷物もあることなので、ひとつ手前のサパーン・クワイで降りて、タクシーを拾う。少し待っただけで捕まえることができた。

「モーチット・マイ・ボーコーソー(註2)というが、運ちゃんは理解しないようだった。それを英語に置き換えて、「バスターミナル」ともいってみるが、東のバスターミナルの「エカマイ?」などと訊いてくる始末。結局、ガイドブックの簡単な地図を見せて、何とか理解してもらったようだ。ただし、少し遠回りされたようで、65Bかかった。BTSが、35Bだったので、あわせて100Bかかる。着いてから、運ちゃんは、「モーチット」という発音ではなく、「モーシット」という風にいうのだといっていた。(註2…「ボーコーソー」というのがバスターミナルのタイ語。その昔、ベニス・ボーコーソーというタイ人ボクサーがいたんだが、誰も知らないな。話はぶっ飛ぶが、タイ人ボクサーのリングネームは、とんでもないものが多い。パクタイ・リポビタンという選手はもちろん、リポビタンDから取っている。)

バスターミナルはかなり大きい。ここからは、北部や東北部へいろいろな路線が出ているのだ。よって、チケット売り場もたくさんあり、しかもタイ語の文字が中心である。インフォメーションに行って、所定の窓口を教えてもらうが、そこに行ってみると、「クローズド、○○番に行くように」とある。また苦労して、その窓口を探すと、首を振られ、「チケット・オン・ザ・バス、○○番」とあごをしゃくられる。参ったな。

戸惑っていると、タイ人のおじさんがバスまで連れていってくれた。ちょうど運ちゃんが降りてきて、「アユタヤ?」と訊くと、うなずく。荷物を見せ、荷室に入れてもらう。そのスペースはひどく小さかった。中<下左、下中>に入る。客は、一人しかいない。外見は立派そうな感じだったが、席につくと、ひどく年季の入ったものだということがわかる。シートは勝手にリクライニングするので、ならない席を探す。一応、エアコンとトイレは付いているので、一等エアコンバスなんだろうか。

バスの座席、かなり年季が入っている バスターミナルではがらがら しばらく併走する鉄道

しばらくすると、女性の車掌が現れ、発車する。料金は、45Bだった。しばらくは、タイ北部や東北部へ向かう鉄道<上右>と併走する。ひどく空いているバスだが、バス停の表示のないところに人だかりがしていて、そういうところに何度も止まる。ちょうど、町の境や、道路の分岐点であるようだ。結局、かなりの人が乗り込み、満席となった。その人の流れだが、近距離で降りる人もかなりいる。そして、乗客の入れ替わりもけっこう激しい。アユタヤの表示が現れ、鉄道と川を橋で渡る。ちょうどトゥクトゥク(註3)のたまっているところがあり、ここで降りて、荷物を出してもらった。(あとでわかったが、終点まで乗っていてよかったようである)(註3…アユタヤのトゥクトゥクは荷台にベンチシートが向かい合っていて、進行方向に対し横向きに乗ることになる。バンコクのものよりも定員は多そうである。このページトップの画像を参照のこと。)

早速、トゥクトゥクと交渉。どこへ行くか訊かれた。ホテル予約はしていなかったが、町の中心にあり、遺跡などにも近そうな、ホテルの名前を告げる。相手の言い値の半分、20Bから結局、30Bで行くことができた。一応、これを目安とする。しかし、交渉した人はトゥクトゥクの元締めみたいであったようだ。案内されたのは、埃を被ったようなもので、排ガスもかなりひどい。また、アユタヤのトゥクトゥクは、荷台に横座りするタイプで、バンコクのとはちょっと違う。

ホテルに着き、20B紙幣を2枚渡すと、釣り銭がないようで、どこかへ両替に行ってしまう運ちゃんである。だが、うまくいかなかったようで、結局こちらの財布を覗くと、小銭でちょうど10Bあり、それで払う。運ちゃんは、「あとでどこへ観光に行くか」と訊いてきたが、待っていなくてよいことにする。ちょうど昼食時間でもあるし。

こぎれいな部屋 リモコン操作のできるデスク もちろんトイレは洋式だが 例によってシャワーノズル付き フリーのミネラルウォーター

フロントで空き室があることがわかり、泊まることにする。1泊1200Bらしい。3泊するので、前金で、3600B。これはカード払いにした。案内された部屋<上5枚>は、4階にあり、窓からプールが見えた。バンコクのホテルから比べると、部屋が狭くなったのと、ドライヤーがないくらいの違いである。むしろ、内部の調度品などはグレードアップしたようにも感じる。特に不満はない。荷物整理をすると、昼をかなり回っていた。

外に出ると、ホテル前に常駐しているのだろう、トゥクトゥクが乗らないかといってきたが、ここはまず食事である。ホテルのすぐ近くに、低層のデパートがあり、マクドナルドやケンタッキー・フライドチキンがあった。食券システムの食堂もあるかと見て回るが、これはなし。けっこう人出もある。大通りを渡り、反対側には、露店などが並ぶが、食事をするところはよくわからない。路地に入ると、露店がたくさんあり、いい匂いにつられていくと、中国系なのだろうか、麺の店があった。

バーミー・ナーム麺を茹でているおばさんに、バーミー・ナーム<左>を注文し、奥の席に座る。しばらくすると、具(註4)を見繕って持ってきた。「いくら?」と日本語で訊くと、「ニジュウ」とこれも日本語でかえってくる。やはり日本人観光客が多いのだろうか。バーミーは、薄味だったが、出汁が効いていて、それなりに美味い。傍らにあった、ナンプラー(註5)を混ぜると、さらによい味になった。量は少なかったので、満腹はしないが、これくらいでいいだろう。(註4…タイでの麺は、麺の種類と、スープのあるなし、具を指定までを客が行う。が、旅行者の場合、具は適当に見繕ってくれる。この場合、バーミーという小麦粉麺と、「ナーム」とスープありまで指定している。さらに、客はテーブル上にある調味料を好みで加えて、自分の味を作り上げるのが、一般的。)(註5…タイでの調味料の定番。魚醤の一種である。)

さて、観光に行く。どうしようかと思っていたら、ソンテウ乗り場があり、ここにも、トゥクトゥクがたまっていた。そこで交渉(註6)開始。アユタヤは、川に囲まれた中州のようなところである。その外にも、観光の対象となる遺跡はあるが、まずは、中州の中を片づけておきたい。その一番遠そうな、スリヨータイ王妃のチェディまで行き、あとは、歩いてみようと思った。相手は、はじめ60Bを提示したが、30というと、50となる。35というと、まだ首を振らず、40Bで成立。(註6…もちろん値段の交渉。アユタヤは比較的良心的で、あとで値段が違うとかのトラブルは少ないようだ。)

トゥクトゥクの荷台が座席 座席から見た風景 すっきりしたチェディ 記念撮影 急階段の途中まで登ることができる

今度のトゥクトゥク<上左>は、排ガスもあまり気にならない。シートも奇麗だ。このシートから振り返ると景色<上左中>が遠ざかっていくのはなかなか気分がよい。けっこう乗りでがあり、川の見えるところまで行く。「本当に待っていなくていいのか?」と訊かれ、「あとは歩きたい」と伝える。スリヨータイ王妃のチェディ<上中、上右中、上右>は、白い塔であった。特に素晴らしい彫刻が施されているわけでもないが、すっきりとしている。ただ、それだけだった。

オールド・ロッブリー川 川も交通手段である ぐるっと一回りしてしまったようである エレファント・ライド ヴィハーン・プラ・モンコン・ボピット

次に目指すのは、寝釈迦仏のある、ワット・ロカヤスタ。炎天下の中歩き出したが、ここだけは、英語表記がなく、どこから行くのかわからなかった。道の左には、川が流れる。これは、オールド・ロッブリー川<上左>であり、アユタヤの中州でチャオプラヤー川と合流する。小さな川のように見えるが、船<上左中>の航行も頻繁のようである。何しろ、ここまでバンコクから定期観光船などもあるようなのだ。結局道に迷った。何とか、ガイドブックの地図の通り近づいてみたが、原野のような公園<上中>から見えるのは、先ほどのスリヨータイ王妃のチェディである。相当な距離を歩き、たどり着かなかったので、引き返して左に折れると、象に乗った人たちがいる。エレファント・ライド<上右中>である。公園のようなところを横切ると、ヴィハーン・プラ・モンコン・ボピット<上右>という、寺院だった。裸足になって、中に入る。涼めるのがありがたい。やはり、小さな仏像に金箔を貼り付ける<下左>人がいる。小銭を小さな壺に寄進<下左中>していく人たちも。ここには、青銅の大仏<下中>がある。かなりの大きさだ。

この行為はいたるところで見られる 小銭の寄進 青銅仏 ワット・プラ・シー・サンペット 3つのチェディはなかなか全景が入らない

その隣にあるのが、ワット・プラ・シー・サンペット<上右中、上右、下左、下左中>である。入場料、30B。セイロン風のチェディが3つ並び、アユタヤのシンボルのようによく紹介されるところだ。しかし、先ほどから、雷鳴が轟いている。いつ雨になってもおかしくない。駆け足だったが、遠くからと、塔のある敷地内、塔の麓をそれぞれ、ぐるっと回る。しかし、結局雨は少しだけ落ちてきただけで、本格的ではなかった。それでも暑い。かえって、湿度が上がったのかも知れない。この裏側<下中、下右中>には、王宮が続くがこちら側は、閑散としている。また、注意書き<下右>も。これは、仏像の首のないところから顔を出さないようになどとある。いったい誰に書いてもらったのか、日本語の稚拙な文字で同様のことが書いてある。ここを出たところで、冷やしてあるコーラを買って飲む。20B。缶をどこに捨てようかと思っていたら、売店近くの子供が、「お兄さん、ゴミ」しっかりした日本語(註7)で言って、これを受け取る。アユタヤも、インドのサルナートやブッダガヤのように、日本語を操れる地元民が相当いるようである。(註7…もちろん、耳で聞いて覚えてしまったものである。おそらく日常的な会話は不自由しないと思われる。だが、日本語の文字を読み書きはできないため、注意書きなどのように稚拙な文字となるか、適当な日本人の書いた文字をそのまま使うことになるのであろう。)

右側から見た3つのチェディ 記念撮影 かなり崩れたところが多い 赤茶けた風景 注意書き

ここから、歩いて、ワット・プラ・マハタートへ。それでもかなりの距離だ。やっと見つけた入口では、珍しく女性のトゥクトゥクのドライバーがいて、「乗っていかないか?」という仕草で誘われる。こちらは、「あとでね」とつぶやく。ここの入場料30B。ここは、木の根に取り込まれてしまった、仏頭のあるところで、よく紹介されている。かなり破壊の度合いが強く、建物自体は、ほとんど崩壊している。敷地が広く、どこから見ていいのか特に決まりはない。巨大な仏頭<下左>から順次回っていこうとすると、その足下から極彩色のトカゲがちらっと姿を現した。ここには、高さ44mのチェディ<下左中、下中>があったとされるが、ビルマ軍に破壊され、小規模なチェディ<下右中>が残るのみである。それもかなり傾いているが。

入口近くにある巨大な仏頭 44mのチェディがあったらしきところ 中規模のチェディ 傾いた小さいチェディ アユタヤというと紹介される

木に取り込まれた仏頭<上右>は、入り口近くにあった。一周してきて何とか、ようやく見つけた感じでもある。注意書きが日本語などでも書かれてある。ただし、稚拙な文字ではなく、きちんとしたものだ。それにしても徹底的に破壊されている。とりわけ、首のない仏像<下左>が多く、これは、首の部分に財宝が隠されていたからといわれる。一方、難を免れた仏像<下左中、下中、下右中>には黄色い布が袈裟のように被せられている。また、ここには、巡礼なのだろうか、黄色い袈裟を着た坊さんが数名、その仏像に触れたりしていた。

首をはねられた仏像 これくらい大きいと首をはねるのに苦労するからか 僧侶と仏像 僧侶が去ったところの仏像 激安のエビ入りカオ・パット

このあたりで疲れてしまった。歩いてホテルに戻るが、そのまま昼寝をする。起きて、夕食のレストランを探したが、うまくいかず、市場の露店も閉まりかかるような感じである。そんな中に、食堂を見つけた。メニューに英語表記もあったが、あまり複雑なものはできない模様。ビア・チャンとエビ入りカオ・パット<上右>という簡単な食事。ただし、量はあった。他にも、外国人の観光客もいて、彼らも、食事をきちんと取れるところを探し回ったのだろう。これだけで、45B

小さな祠 象の石像 コンビニのスナック菓子 珍しい磁石型

食事が終わり、通りに出ると、小さな祠<上左>があり、花などが供えられていた。やはりタイらしく、象の石像<上左中>もある。ここでフラッシュを使っていると、地元民にいぶかしく思われたらしい。食事が簡単だったので、コンビニでスナック菓子<上右中>を買って帰る。ホテルは、カードキイ<上右>方式だが、珍しく、磁石の貼り付けタイプだった。<Next→アユタヤ遺跡三昧


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