マレー西海岸ミックスカルチャー旅〜Singapore(3)

ヒンドゥ寺院

シンガポールに戻り、2日目。この日は、シンガポールの中のエスニックな部分を体験すべく、ブギスとリトル・インディアを回った。

2008/01/03(Thu:第8日)シンガポールのマイノリティ<シンガポール 曇り時々雨>

シンガポール市内観光(アラブ・ストリート、ブギス、リトル・インディア)〜Fragrance Hotel Ruby
ワンタン・ミー
起きてみると天気が悪い。窓越しに傘をさしている人の姿も見える。ちょっと憂鬱。濡れるのを覚悟して朝食へ。宿からちょっと離れた麺の店へ。雲呑麺、シンガポールではワンタン・ミー<下左、下右>(註1)を頼む。出てきたのは、スープが別になっていて、そのスープの中にワンタンが入っているものである。麺はもちろんゆでてあるものの、スープには浸っていないもので、チャーシューと青菜がのっていた。香港の雲呑麺とは異なるものであるが、美味い。これでたったの、2.5SGDというのが、嬉しいことである。(註1…Wonton Mee。香港・マカオで一般的な雲呑麺であるが、シンガポールでは、スープ別添えのドライタイプが主流。)

ワンタン・ミー 別添えのスープ

宿に戻り、出かける用意をする。バッグには傘を入れておく。今日は、ガイドブックを見て、その中のお勧めコースを回ってみることにする。「民族色の濃いエリアで異国情緒に浸る」というものだ。場所で言うと、ブギス(註2)リトル・インディア(註3)ということになる。限られた日程の中なので、かなり狭い範囲となったが、まあいいとしよう。(註2…Bugis。かつてはオカマの跋扈する通りだったらしいが、現在は健全な路上屋台街。)(註3…Little India。名前の通り、インド人が多く住み着いた地域。)
サルタン・モスク周辺
MRT<下左>でブギスへ。アラブ・ストリートを目指し、サルタン・モスク<下左中、下右中>(註4)へ。ここはすぐにわかった。思っていたほど大きなモスクではないが、マラッカの各国の様式を折衷したようなモスクとは明らかに違い、アラブ式の本格的なモスクである。まずは外観から見て歩くが、途中から上がりこむと、どうも違和感があり、ここはムスリムの祈りの場であることに気づき、きちんとした入り口から入りなおした。ここでは、記帳をしてパンフレットをもらえた。なんと、日本語が印刷されている。ただし、入れるのは、入り口近くのところのみであった。(註4…Sultan Mosque。1928年建造のシンガポール最大最古のモスク。)

MRTの車内 サルタン・モスク この先異教徒は入場禁止 ブッソラー通り

モスクの界隈は普通門前町風になっているものだが、ここでは、土産物屋やカフェなどが並ぶ。モスク正面の通り、ブッソラー通り<上右>は小粋な感じがする。さらに、アラブ・ストリートにも行ってみた。この界隈で、コンパクトカメラのモノクロをすべて撮りきり、こちらは終わりとする。
ブギス

ブギスのアーケード スリ・クリシュナン寺院 寺院内部 壁画

再び駅方面へ戻り、ブギス・ストリート<上左>を歩く。途中アーケードのある市場のようなところを通り抜ける。そのまま、近くのヒンドゥ寺院と中国寺院が並ぶところへ。スリ・クリシュナン寺院<上左中、上右中>。もちろん、ヒンドゥ寺院なのだが、中国系の住民もここでは入り口まで来て線香をかざして拝んでいるほどである。ここは入場可能で、靴を脱いで入る。中にはヒンドゥの僧侶がいた。奥の方にはヒンドゥの神々の壁画<上右>がいくつもあった。内部でフラッシュを使わず写真を撮り、外に回ると、入り口にいたおじさんが飛んできて、写真は禁止だといわれる。中では、インド人観光客のシャッター押しまでしてやってほどなのだが。

観音堂前 花飾りの屋台

隣の観音堂<上左>へ。こちらはいっそう中国系住民が押し寄せている。ここは柱などに撮影禁止の表示があり、中には警備員までいるほどである。外の写真を撮る。ヒンドゥ寺院も中国寺院も前の通りには、花飾りの屋台<上右>がいくつかあった。寺院こそ違え、中国人もインド人も飾る花は同じであった。
ラッフルズ・ホテルでシンガポール・スリング
再び、シティ・ホール方面へと歩く。現在はレストランや店が入るチャイムス(註5)という印象的な建物の前には、カトリック教会のグッド・シェファード教会があったが、外観を眺めたのみ。ここは、カトリックのカテドラルとあった。そして、チャイムス<下左>にはまだ営業していなかったものの、なんと、牛角<下左中>があった。(註5…Chijmes。かつての修道院がリニューアルされ様々な店舗の入った施設となったもの。)

チャイムス シンガポールの牛角 シンガポール・スリング 散乱する落花生の殻

さらに歩き、ラッフルズ・ホテル。昨日は眺めたのみだが、今日はロング・バーでシンガポール・スリング<上右中>(註6)というカクテルを飲む。カウンターの止まり木へ。無造作に置いてある殻つきの落花生はフリーのもの。バーテンダーではなく女性がカクテルを作った。ほんのりとピンクのカクテル。アルコール度はそれほどないようだが、すきっ腹には効くかも。ここは、まったくイギリスのパブのような感じで、床に落花生の殻<上右>が散らばっているが、そのままであった。24.7SGDのカクテル。カード払いもできたが、粋じゃないので、キャッシュで払う。(註6…Singapore Sling。1915年ラッフルズ・ホテルのバーテンダーが作ったカクテル。ジンがベース。)
フィッシュ・ヘッド・カレー
このあと、国会議事堂<下左>を見て、MRTでシティ・ホールからドービー・コート乗換えで、リトル・インディアへ。そして、ムトゥース・カリーという店で、名物のフィッシュ・ヘッド・カレー<下中>(註7)を頼む。飲み物はペプシ。ライスはプレーンとサフランが選べ、サフランライス<下右>とする。やってきたカレーは、Sサイズであったが、かなりの量である。一口。美味い。ライスもボウルいっぱいあり、なかなか平らげるのが大変だった。ライスは何とかなったものの、カレーはかなり余る。Sサイズとはいえ、これは2〜3名でちょうどよいのではなかろうか。(註7…Fish Head Curry。元々は廃材利用の料理。鯛などの頭をカレーで煮込んだもの。)

国会議事堂 ムトゥース・カリーのフィッシュ・ヘッド・カレー 大量のサフランライス

料金は24.45SGD。やはりインド人がやっている店だからか、メニューを運ぶ従業員、オーダーと支払いを担当する従業員、料理を持ってきて下げる従業員と担当が別れていた。おそらくカーストの違いであろう。
リトル・インディア
リトル・インディアというものの、それほどはインドを感じさせる界隈ではない。確かにインド人は数多いが、町が綺麗過ぎるのと、多種多様な宗教施設があるからかもしれない。事実、ここはヒンドゥ、中国寺院、キリスト教会、その他新興宗教までかなりの数の宗教施設がある。

龍山寺 関帝廟 千燈寺院 千燈寺院の大仏

その中のひとつ、龍山寺<上左>へ。その隣が関帝廟<上左中>。その向かいにあるのが、千橙寺院<上右中>となっている。千橙寺院は上座部仏教の寺で、タイヤミャンマーの寺院のようである。内部には白い大仏<上右>があった。さらに表通りに回って、スリ・バタバティラ・カリアスン寺院<下左、下左中>を覗く。こちらは、ヒンドゥ寺院だが、門は閉ざされていた。

スリ・バタバティラ・カリアスン寺院 カーリーを祀る この界隈で唯一入場できた寺院 開門が近いのかインド人が待っていた

さらにリトル・インディア駅方面へ戻り、スリ・スリニバサ・ヘルマル寺院<上右中>へ。こちらもヒンドゥ寺院。中に入ることができたが、あまり面白くない。さらに歩くと、やはり、ヒンドゥのスリ・ヴィラマ・カリアマン寺院<上右>があったが、こちらも閉ざされていた。

ショップ・ハウス 貴金属店 八百屋 ゲイランの女性

その後、リトル・インディア<上左、上左中、上右中>の市場を歩く。幾分インドっぽい。これで手持ちのフィルムを数枚残しほぼ撮りきったので、戻ることにする。なんといっても明日は早いのだ。MRTをぐるっと乗り継ぎ、宿へ。早くも通りにたたずむ女性<上右>の姿も。かなり疲れた。腹も減っていないので、シャワーを浴びて、夕食は抜いて早めに眠ることにする。<Next→早朝の帰国>

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